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性感染症
淋病
淋病は淋菌が原因となって発症する性感染症で、性行為などで粘膜に感染する、とても感染しやすい病気です。
感染率は約30%と高く、同時にクラミジアにも感染していることが多くなっています。一時期、感染者数は減少していたのですが、1990年代をすぎてからは感染者数が増加しています。
淋病に感染すると、数時間から数日で発症しますが、自覚症状がない場合も多くあります。性器のほか、男女共に喉(のど)、目、直腸などに感染します。
・女性の場合
膣から子宮あたりに炎症をおこします。おりものの増加や悪臭などの変化がありますが、約80%の女性には自覚症状がないといわれています。感染を放置しておくと体内に感染が拡大し、子宮外妊娠や不妊の原因となります。
妊娠中に感染していると赤ちゃんは出産時に淋菌に感染します。この場合、両目が侵されることが多く早期に治療をしないと失明するおそれがあります。
・男性の場合
尿道に感染することが多くおしっこの際に激しい痛みがあり膿がでます。しかし自覚症状の出ないこともあります。
治療をせずに放置していると痛みが治まることもありますが菌は体内に残っており、これが次第に広がり体内の生殖器の炎症をおこします。それによって無精子症になることもあります。
性器ヘルペス
性器ヘルペスでは、性器に赤いブツブツや水ぶくれ、潰瘍(皮膚のただれ)ができます。
初めてかかった時には強い痛みや発熱を伴うことが多いのに対し、再発の場合は小さな水ぶくれや潰瘍ができるだけの、軽い症状ですむことが多いようです。
症状としては、セックスなどで感染してから4~10日の潜伏期をおいて発症します。
38℃以上の発熱がみられることもあります。急に感染部位に痛痒さを感じます。感染部位に最初は水ぶくれができ、間もなくつぶれて、潰瘍性の(ただれたようになる)病変がたくさんできます。
女性では、とても痛くて排尿ができないほどになります。脚のつけ根のリンパ節が腫れて痛くなります。
女性の場合、ヘルペスウイルスの冒す範囲は、外陰部だけでなく、膀胱や子宮などにも及びます。時に、このウイルスは髄膜にまで達して髄膜炎を起こすことも知られています。
こうなると、とても強い頭痛がし、尿が出なくなります。何の治療もしないと治療に3週間かかりますが、きちんと治療すると1週間くらいで改善することができます。
クラミジア
クラミジアの原因のクラミジア・トラコマティスは、直径0.3ミクロン程の細菌の仲間です。
膣や子宮、男性の尿道、そして咽頭(のど)に住み着き、性行為による直接接触性の感染です。具体的にはコンドームなしの性行為により、男性の尿道分泌物から女性の性器に、女性の性器から男性の尿道に感染します。
クラミジアは日本で感染者が多い性感染症であり、性器に発症する性器クラミジアと、喉に感染する咽頭クラミジアがあります。
感染者との粘液接触や、精液、膣分泌液などを介して感染しますが、感染者が多い理由として、男女ともに感染しても自覚症状がほとんど無いため、気づかないままパートナーへうつしてしまうケースが多いのです。
治療が完了すれば再発はしない性病ですが、男女ともに治療が完了していなければ、お互いに再び感染させあってしまう厄介な感染症です。
尖圭コンジローム
コンジローマ(コンジローム)はヒトパピローマウイルス(HPV)というウイルスが原因となる性病です。
このヒトパピローマウイルスには良性のものと悪性のものに分類され、良性のHPVはコンジローマの原因になりますが、悪性のものは子宮頸がんの原因になります。
人の皮膚や粘膜の傷などから感染しますので、性行為によって感染します。また、オーラルセックスによって口へ感染することもあります。性行為だけでなく、公衆浴場などでも感染することがあります。
HPVに感染すると、1~2カ月ほどの潜伏期間ののちに感染した部位にイボができます。
性器とその周辺、肛門、足の付け根部分などにでき、口に感染した場合には唇や口の中にできることもあります。
このイボは痛みを感じないことが多く、見えない部分にできると発見が遅れることがあります。
このイボは大きくなったり、その周辺に同じようなイボがたくさんできたりすることが多く、一度治療を行っても再発することがあります。
イボが成長すると鶏のトサカやカリフラワーのような形になるのが特徴です。